OSHIETE CHEER-教えてチア-
正しく、安全にチアテクを上手になるためには、体づくりは欠かせません!
本日は、「正しい柔軟」について学んでいきましょう。
①チアの「柔軟」の目的は?
チアというスポーツは、柔軟性が大切になるスポーツです。
柔軟技、と言われるような、スコーピオンやホールドの技はもちろん、
トータッチジャンプやジュッテ、キックなどでも柔軟性がないと形を決めることができませんね。
また、足首や足の指の柔軟性は、ターンの軸足のルルベの高さに影響します。
また、チアの特徴であるシャープさや力強い動きをすると、勢いがつき、思ったよりも大きく動いてしまうため、日頃より動ける範囲(可動域)を広くしておく必要があります。
これは、怪我を防止するためにも大切なことです。
テクニックレベルを上げること、怪我を予防すること、両面から柔軟性は非常に大切になってきます。
②柔軟体操(ストレッチ)はタイミングと方法が大切!
チアリーダーの皆さんは、練習前や練習後、寝る前の習慣として…など、いろんなシーンで柔軟体操をしていると思います。
それぞれのタイミングで、実施内容や方法を変えていますか?
柔軟体操の効果はいくつかあります。
そのため、何をしたいのかによって、気をつけるポイントが変わってきます。
その一部を紹介しますね!
効果1●柔軟性を高める
筋肉の柔軟性を高め、関節の可動域を広げることができます。
これがチアリーダーの皆さんが一番求めている効果ですよね。
柔軟性を高めるためには、少し長い時間をかけ、じっくりと筋肉を伸ばしてあげることが大切です。
30秒程度を目安にすると、筋肉が縮もうとする反射(伸張反射)が弱まってきて、しっかりと筋肉を伸ばすことができます。
反動をつけるのではなく、少し伸ばされて痛いかな、くらいのところからじわじわとすとれって意してください。
このじっくりストレッチをすると、筋力は発揮しにくくなってしまいます。
そのため、練習前に実施する場合は注意が必要です。
柔軟性を高め、可動域を広げていくための柔軟体操は、お風呂の後、夜寝る前などの習慣として、実施するのがおすすめです。
効果2●筋温や体温を高める
筋肉をストレッチすると、血行が良くなり筋温や体温が上昇します。
これが、運動をするための体の準備となります。
準備体操として柔軟体操をする場合は、ゆっくりと筋肉を伸ばして血行を良くした後に、動的ストレッチや軽いジャンプなどの運動をすることで、筋肉を動きやすくしてあげるのがおすすめです。
効果3●疲労回復効果
これも柔軟体操により、血行がよくなることが影響します。
運動後に筋肉が縮まったままだと、血が流れにくい状態です。
これを、筋肉を伸ばすことにより血流をよくし、筋肉が疲れている場所に酸素や栄養分を運んであげることで、疲労回復につながります。
そのため、練習後の柔軟体操は、疲労を回復し、次の練習にいい状態で向かうためにもとても大切です。
また、リラックス効果もあるので、心のクールダウンにも効果的です。
ぜひ時間を作って、ストレッチするようにしてくださいね。
③どこを伸ばしているのか?考えながら取り組む!
正しく柔軟体操を行うために、形を真似するだけでなく、
どこの筋肉を伸ばしたいのか意識すること
そして、
ちゃんと伸びているのか感じること
が大切になります。
まずは、2つの写真を見比べてみてください。
どっちが正しいでしょうか?
そう!
1つ目の写真の方が正しいのです。
これが長座ストレッチのスタートポジションです。
膝・つま先を伸ばし、背中がまっすぐで、股関節が90度になっています。
※90度にできない子は、まずはこの姿勢を正しく取れることを目標にしましょう。
OKパターン
股関節の角度が90度より小さくなります。
こうすると、ももの裏から膝の裏にかけて(ハムストリングス)が伸びます。(脚の下のシマシマ部分)
背中を丸めずに、なるべく遠くに倒れるイメージで体を倒してください。
NGパターン
頭は下がって足に近づいていますが、股関節は90度より大きくなってしまっているのがわかりますね。
こうすると、背中がストレッチされています。(背中のシマシマ部分)
※硬い子はももの裏も伸びるかもしれません。
この2つの違いを感じてみてください。
もも裏が伸びているのと、背中が伸びているのと、違いはわかりましたか?
チアにおいて、多くの場合は長座ストレッチではももの裏の柔軟性を高めることが目的で実施しています。
なので、OKパターンのように、骨盤からしっかりと前に倒せるように意識をし、もも裏がストレッチされるのを感じながら行うようにしてください。
少し長くなってしまったので、具体的なストレッチの注意点については、次回紹介しますね!
お楽しみに!
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※参考
村山巧著:かた〜い子どもの体が一瞬で伸びるキッズストレッチ