OSHIETE CHEER-教えてチア-
チアのこだわり★みんなの行動経済学③
チアのこだわり★みんなの行動経済学②-プロスペクト理論って?
●ナッジとは?
さて、最近よく「ナッジ」という言葉を聞きませんか?
これも行動経済学と関わりのある言葉です。
ナッジとは、「注意をひくために、ひじで軽くつつく」という意味ですが、
それが何を意味するかというと、
「選択の自由を認めつつ、より良い意思決定ができるように、選択肢の提示のしかたを工夫してみる。」
ということです。
これだけでは、まだよく分からないですね、、
そもそも人は、「これをしなさい!」とか、「これはやるな!」とか、強制されることを嫌いますから、
相手に、または社会全体にとって、より良い方向に進んでもらうためには、工夫が必要です。
「押してダメなら引いてみな」みたいな感じでしょうか…。(ちょっと違うか。)
具体的な例を二つあげると、
★ビュッフェやバイキング形式の飲食店では、
入口に近い方から、野菜、魚、肉の順で並んでいるそうです。(確かに!)
そうすると知らず知らずのうちに、野菜を多く摂っていくことになり、
健康に良い選択を自らしていることになります。
★また、最近の状況からも特によく見かけるようになりましたが、
お店のレジに並ぶ際に、間隔をあけて横線が引いてあったり、矢印が書かれていたりします。
その結果、お互いの間隔をとり接触を防ぐ、また進路を示すことで混乱なく並ぶ、
と、これも強制されているわけではなく、自然と皆がより良い選択をするようになっています。
ナッジは、組織やチームが大きくなるほど効果がありそうですね!
●良いハーディング現象、悪いハーディング現象
上記の例は細かいことですが、
その細かいことが、ハーディング効果(群衆心理)に乗っかてくっると、一大ムーブメントになります。
「ハーディング効果」とは、群衆心理という実態のないものですが、
人は周囲の動きに同調しがちな特性があるので、
一人の行動が、他の大勢の行動を呼ぶことだってあります。
上記のように、良いことのハーディング現象が起これば良いですが、
例えば、トイレットペーパーや食品の買占めのように、
悪い方向にハーディング現象が出てしまうこともあります。
(経済的な部分でそれが最悪まで進むと、取り付け騒ぎになるのだと思いますが。)
●利他性がある
最後は当たり前の話ですが、
人は、他人を思いやる気持ちであったり、社会へ貢献したいという気持ちをもっています。
利他性があるので、ナッジや、良いハーディング現象を起こすことが可能なはずです。
一人ひとりの心理が経済をも大きく動かすのですから、
チームスポーツにおいては、なおのことそれらを意識して良い方向に作用させたいですね。
チアリーダーの皆さんは、人の心を動かす大きな影響力を持っています。