CHEER COLUMN-応援コラム-
皆さんこんにちは。
今週は「肩甲骨」の応用編・第2弾です!
今回は、アクロバット初級でつまづき易い「倒立前転」を解説していきます。
「倒立前転」がなかなか上手くできず苦戦しているチアっ子も多いようです。
「倒立」〜「前転」までの流れを
肩甲骨の動きと共に解説して行きます。
過去の記事で解説した、「正しい倒立の姿勢」をマスターする事も大事ですよ。
それでは、解説スタートです。
まずは
〜倒立から前転の頭を付くまで〜
正しい降り方を見てみましょう。
倒立はしっかりと軸が安定しているのが重要です。
2~3秒静止できる余裕が有ると、降りるまでの動作がコントロールし易くなります。
■ポイント
①目線は地面からお腹に移す
②肩甲骨を外転させ、背中を丸める
③肘を曲げる
①〜③はほぼ同時に行います。
なめらかに①〜③と繋げる事で、衝撃を最小限に抑える事ができます。
失敗例として、肘を急激に曲げてしまうと言うケースが多く見られます。
①と②が動作する前に地面へ「落ちて」しまうため衝撃が大きくなります。
肘を曲げる時は、体重を支えながらゆっくり体を降ろしていく事が大切です。
続いて間違った降り方を見てみましょう。
間違った降り方では、背中がまっすぐになっていますね。
■失敗でよく見られる姿勢
•目線がお腹を見ていない
•肩甲骨が外転できず背中が平、または反ってしまう
•軸が、くの字に折れ曲がりお尻が突き出てしまう
•肘を曲げきない
主にこのようなケースが多く見られます。
逆さの状態で【肩甲骨を外転させる】には、ポイントが2つあります。
1:目線
「目線」つまり「頭」を下げる事で背中が自然と丸まります。
目線が上(倒立時は地面になる)を見続けてしまうと
背中は丸まらず逆に反ってしまう可能性があります。
目線を下げお腹を見る事で背中を丸め易くし、肩甲骨の外転を行ってください。
2、軸(お尻)
さらに肩甲骨が外転できないもう一つの要因が「軸」です。
間違った降り方のように軸が、くの字の折れ曲がりお尻が突き出てしまうと
背中は逆に反り返り、肩甲骨を動かす事はできません。
倒立時の軸にお尻を締め、軸をキープしたまま降りる事がポイントです。
降りる最中にお尻を緩めてしまうとこのような状態になり易いので注意しましょう。
最後に着地のポジションです。
左が正しい着地のポジション、右が間違った着地のポジションです。
■正しい着地のポイント
•目線はお腹を見続けている
•首の付け根から肩甲骨の上部で着地
•軸を締め、キープする
「正しい降り方」が成功し、
尚かつ軸を保った状態がキープされると、正しい着地になります。
丈夫な肩甲骨で体の衝撃を受け止め、丸まった背中へと繋げる事が、
倒立前転の一番のポイントといてもいいでしょう。
逆に間違った降り方で降りてしまうと、
背中全体で地面に着地し、衝撃が大きいため危険です。
この姿勢からでは、前転へと繋ぐ事はできません。
最後に、膝を曲げた状態で着地しても失敗や怪我の原因となります。
お尻から足に掛けて「締める」意識は忘れてはいけません。
皆さん、倒立前転での肩甲骨の使い方は分かりましたか?
肩甲骨を正しく可動させるには、目線(頭)の使い方も関わってきます。
立っている状態で、連動した関節の動きを確認してみるのも、上達の近道です。
立っているとき、倒立している時など、様々な状況で肩甲骨をコントロールする事は
テクニックをマスターするうえで欠かせません。
確認を怠らず、怪我の無い様、トレーニングに励んで下さいね。