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チア・アクロバットに活きるトレーニング 〜股関節③〜
2014.11.14

2週に続き「股関節」について解説してきました。
関節の可動方向や範囲が理解出来ましたか?

正しい方向へ股関節を可動させる事で、
怪我の防止にもなるのでしっかり意識してみてください。

 

先週までの記事を是非見返してみてくださいね!

チア・アクロバットに活きるトレーニング〜股関節①〜

チア・アクロバットに活きるトレーニング〜股関節②〜

 

今週は、股関節の可動が大きく関わる「Y字バランス」をご紹介していきます。
チアリーダーの皆さんはよく行うテクニックですのでポイントを抑え、
綺麗なY字を描きましょう!

 

チア_アクロバット_トレーニング_股関節_Y字バランス1

まずは正しい姿勢から説明します。

《今回のルール》
•左足でのY字バランス
•手は、ハイV
•足先はポイント

■3つのポイント
①体幹部
体幹部をしっかりと締めると共に、軸足と体幹部を一本にする。

②角度
「外転」より「屈曲」の方が強い意識で足を上げる。
股関節稼働域が広い人程、90°に近い横方向に上げられます。
慣れるまでは斜め45°あたりでしっかりと基礎をマスターする事をお勧めします。

③捻り
股関節の根元から足先まで「外旋」させる。
「外旋」させる事で、体幹も安定します。
美しい足の上げ方として、とても重要です。

Y字バランスは、股関節の使い方によって安定感も変わってきます。
股関節の使い方とは、「角度」と「捻り」が重要になってきます。
正しい姿勢では、しっかりとYの字が描けていますね。

 

チア_アクロバット_トレーニング_股関節_Y字バランス2

間違った姿勢を見てみましょう。
特に、初心者に多く見られる間違った姿勢です。
ポイントを整理して行きましょう。

①体幹部
軸足と体幹部が直線から大きくズレてしまっています。
この原因は②と関係して来るので、
①が出来ていない時は、②③から修正して行く事で正しい姿勢へ向かって行きます。

②角度
最も重要なポイントです。
足が「外転(90°方向)」して上がっているため股関節が地面と平行を保てていません。
当然、ポイント①の体幹部を整える事ができません。
更には、バランスを保つため、猫背になり、悪い事が連鎖して行きます。

修正するためには、まず足をどの角度に上げるのか?を考える必要が有ります。
斜め45°程度に上げる事からスタートして下さい。
そうすれば、股関節が崩れる事を押さえられます。
慣れて来たら角度を深くして行き、
股関節が保たれる限界まで外に開いて行く事で自分の「稼働域」をマスター出来ます。
90°に上げる事は、人間の身体の作りとして有り得ません。
平均的に60°程度がちょうど良いと感じています。
補足ですが、この角度はサイドキックと同じ角度です。

③捻り
膝頭の位置が重要です。
写真では、正面を向いています。これは間違いです。

「外旋」させると膝頭は上の方へ向きます。
しかし、写真ではポイント②の角度が適切でないため、「
外旋」させる事が出来ないはずです。

まずは②を正しく行う事が重要と言う事が最も伝えたい事です。

《初心者にオススメのポイント確認》
②→③→①
の順で確認する。

《中級者にオススメのポイント確認》
①を絶対に崩さない様に②→③
の順で確認する。

 

チア_アクロバット_トレーニング_股関節_Y字バランス3

股関節のバランスを保つために、もう2つアドバイスです。

Y字バランスが
•安定しない
•高く上がらない
と言う理由は、ほぼ②のポイントで「外転」のみ行う事が原因です。
つまり、90°方向へ足を上げてしまうからです。

「屈曲」の意識を持つ事もとても重要になります。
つまり前方(0°)方向へ、足を上げる事で、
バランスも足を高く上げる事も良くなるという事です。
何度も出て来るキーワードですが、
最初は45°くらいの角度で練習する事をお勧めします。

これが1つめのアドバイスです。

2つめのアドバイスは、「捻り」に関する事です。
「外旋」を行う為に
「内転筋」という太ももの内側にある筋肉を締める必要があります。
このテクニックを「ターンアウト」と言います。

立ち姿勢で
股関節を外側に捻る!
太ももを外側に捻る!
ふくらはぎを外側に捻る!
と順番に確認すると、軸が安定する事を感じられると思います。

この状態で適した角度に足を上げれば、
奇麗なYの形を描く事ができ、関節にも負担がかかりません。
そのために「内転筋」という、
ふとももの内側の筋肉をしっかりとキープする必要があります。

関節の正しい可動を理解し、より美しいY字バランスを目指して下さい!
同様にキック・トータッチなどキック系のテクニックも、ストレッチでも、
股関節を正しく使いながら行うと、効率よく上達して行く手助けになります。

普段意識する事が少ないポイントなので、理解には反復が必要ですが、
怪我の予防・新しいテクニックを早く習得出来るなど、
良い事に繋がっていくので、是非意識してみて下さい。