CHEER COLUMN-応援コラム-
みなさんこんにちは!
地域によっては真夏日を越える気温を記録している所もあるということです。
暑さに負けないよう、自己管理をする事も『上達のコツ』ですよ!
今週は、ジャンプでは難易度は高めの「フロントハードル」を解説していきます。
兎にも角にも基本を大切にすることです。
先週までのジャンプに関する記事をおさらいしてから取り組んでみて下さい。
★ストレートジャンプ★
★タックジャンプ★
★トータッチジャンプ★
それでは解説スタートです!
まずはフロントハードルジャンプの全体写真です。
前後の動きが中心のテクニックなので、横からの視点で解説します。
①〜④は行程を表しています。
皆さんは陸上競技の「ハードル走」をご覧になったことはありますか?
今回のジャンプは
•最高点の形がハードルを飛び越える時の形
•足が正面(フロント)に上がる
ことが由来だそうです。
それでは、細かく解説して行きます。
こちらは準備の写真です。
①〜②まではストレートジャンプと変わりはありません。
記事を読み、練習を重ねてくれているチアっ子は、
そろそろ慣れてきた頃だと思います。
「ポジション」「軌道」を正確に通るよう、体に染み込ませて下さいね。
次からがフロントハードルジャンプの技術に必要な説明です。
準備から最高点の写真です。
最高点でのポイントをしっかり確認していきましょう。
《腕の軌道》
②/ストレート軌道でTモーションへ(緑色②)
力みすぎずに、素早くTモーションへ移動させます。
↓
and/Tモーション〜正面へ移動(ピンク③)
ジャンプする瞬間の姿勢です。
二の腕から脇の下にかけて「引っ掛ける」感覚で力を入れます。
さらにひっかけを感じたら腕を正面に移動させます。
↓
③/腕を上〜前へ
滞空時間を長くしたいので、大前提として脇の引っ掛けはキープして下さい。
Tモーションでジャンプを開始した後アームは
「タッチダウン」から「キャンドルスティック」へ移動していきます。
厳密に正しいアームモーションが必須という事よりも、
イメージとしてアームの移り方を説明していると思って下さい。
ただし、腕が「上から下へ降ろす」動きになるので、空中で全景にならないよう、
「背筋部」を働かせる事が重要です。
他にも、「Tモーション」から「キャンドルスティック」へ
軌道を作る方も多く見られます。
この場合は、ジャンプの高さそのものが確保出来ない可能性があるので、
「脇から大胸筋に締めている筋肉を移動させるイメージ」で行うと、
上手く出来るようになります。
《足の使い方》
②/地面を蹴り始める
腕が膝の横を通過するのを起点に「太もも」に力を入れる。
途中で力が抜けないように、膝の曲げ過ぎには注意です。
↓
and/膝を伸ばし切る〜フロントハードルのポジションへ
↓
③/フロントハードルのポジション〜キープ
※今回は「軌道〜最高点」を同時に説明します。
Tモーションをとった直後に膝が伸びきるようにタイミングを計ってください。
膝が伸び切ったらフロントハードルのポジションへ足を運びます。
今までのジャンプと違い、
難易度が高い理由は「左右対象ではない」というのが大きな理由となります。
まず、前方の足から説明します。
写真では、左足が前方なので、
〜左側の腹筋の瞬発力・ポジションを取った後、左側の腹筋をキープさせる〜
このようなイメージです。
他にも「腸腰筋」を使い「股関節」から引き寄せる強さが必要になります。
足を一本の棒の様に固められるように練習して下さい。
次は、後ろの足です。
写真では、右足が後方なので、
〜右側の背筋の瞬発力・ポジションを取った後、右側の背筋をキープさせる〜
このようなイメージです。
特に重要なのは「大殿筋」です。「お尻」から足を引き上げる強さが必要です。
足の曲げ方のニュアンスが難しいと質問を受ける事が多いですが、
•膝頭が真横を向く
•ポイントにする
この二つを意識すると、自分の柔軟性に合った「曲がり方」になるので、
そこから「チームに合わせた曲げ方」を追求していくと
効率よく練習出来ると思います。
《更に上手くなる為の注意点》
前後の動きは上記で説明した通りです。
「左の腹筋・右の背筋」と言う言葉を使って説明しました。
これだけでバシッとテクニックが完成すると良いのですが、
人間の体はとても便利に出来ていて、
ちょっと重心がズレると「回転」を始めてしまうのです。
これには、「キックの基礎力」「ストレッチの正しさ」「柔軟性」など
様々な要素が関わり合って説明が長くなるので、
写真を例に、皆さんが悩んでいるであろうポイントを整理します。
★左側(フロントの足側)に傾く
•左側の腹筋に力が入っていない
•右足膝頭が高く上がりすぎている
•柔軟性はあるが、筋力が足りない
★右側(後ろ足側)に傾く
•右側の背筋に力が入っていない
•左側の骨盤が高く上がりすぎている(キックの基礎の見直し)
•筋力はあるが、柔軟性が足りない
★前傾になる
•腹筋が足りない
•柔軟性はあるが、筋力が足りない
★後ろにバランスを崩す
•背筋が足りない
•筋力はあるが、柔軟性が足りない
上記のケースが、バランスを崩す要因です。
細かい説明は省きましたが、
このアドバイスだけでも取り入れれば、効果は出るはずです。
また、上半身は出来る限り「地面と垂直に軸を立てる」事が正しいとされています。
筋力と柔軟性のバランスで、どうしても垂直に保てないという人もいます。
まずは、最高点の「軸」を取れる形を探して下さい。
そして、柔軟性を高めつつ見合った筋力を付けていく
順番でトレーニングする事をオススメします。
最高点から着地までの写真です。
《腕の軌道》
③/腕を正面でキープ
意識することは今までのジャンプと同じです。
「広背筋」「上腕部」「大胸筋」に力を入れましょう。
ポイントは出来る限りキープです!
↓
and/ストレート軌道で体側へ
空中で着地の衝撃を抑える準備を行います。
脇の引き上げの意識は残しましょう。
着地(つま先が地面に付いた瞬間)を起点に「上腕部」を使い、腕を下ろしてきます。
↓
④手の平が膝の位置へ
「脇のひっかけ」を残す事が、足への負担の軽減、怪我の防止となります。
《足の使い方》
③/フロントハードルのポジション
全身の筋肉をビシッと締めると、空中で止まっている様なジャンプに繋がります。
特に今回は足を前後に引っ張り合う感覚を意識するといいでしょう。
↓
and/着地スタート(黄色①②)
最初に空中にいる間に「足を閉じます」
足を閉じる時に働かせて欲しい筋肉は「内転筋」です。
膝が曲がると点数が落ちてしまう・着地に負荷が掛かるので、
つま先で大きな円を描く意識をすると良くなります。
空中で足を閉じ切ったら、ストレートジャンプ同様に
「つま先〜足首〜膝」の順で、衝撃を受け止めていきます。
怪我の原因として多く見られるのが、
トータッチジャンプ同様に足を閉じきれずに着地してしまうパターンです。
足の前後の引っ張り合いを最大限に伸ばすと、閉じる時の助けになります。
↓
④/全身で衝撃を吸収する。
こちらもストレートジャンプ同様に「全身」の筋力を働かせます。
「脇のひっかけ」「ふくらはぎ・ハムストリング・太もも」
「体幹部」を意識して着地して下さい。
以上が「フロントハードル」の行程です。
それでは、フロントハードルに必要な筋力トレーニング方法をお教えします。
「背筋」「大殿筋」の鍛え方です。
①〜②は行程を表しています。
①体幹を整え身体をまっすぐに準備をします。
↓
②体幹を保ち、つま先が遠くを通るように足を上げて行きます。
★ポイント★
上半身=胸が開いたり、お腹が出ないように締めて下さい。
(特に胃のあたりが出やすくなるポイントです。)
下半身=軸足はしっかり伸ばし、上げた足はターンアウトを意識しましょう。
「ターンアウト」
股関節〜膝関節〜足関節(足首)を外旋方向にひねる事。
足を張るというイメージのみでなく「ねじり込む」イメージを持ちましょう。
簡単なトレーニングではありますが、
ポイントを抑えしっかり考える事でとても効率の良いトレーニングになります。
ポジションが確認出来たら、
なるべく早く足を上げたり筋肉の伸縮スピードを高めます。
フロントハードルジャンプは「筋力」と「柔軟性」が高く求められます。
筋肉は縮めるだけでなく、伸ばすことも出来ます。
体幹を保ち、怪我のしにくい完成度の高い技を行う為には
この二つを意識する事はとても大切です。
まずは自分の体と向き合い、
変化を楽しむ事がトレーニングの取り組みには必要だと思います。
焦らず、急がず、、、
一個ずつ積み上げて、理想のテクニックにしてきましょう。