TSC実行委員会・実行委員 / 日笠美喜さん
今年の夏チアでは、『セーフティ』に関してみなさんに理解を深めていただきたいと思います。
チアリーディング競技のスタンツやピラミッド、チアダンス競技のタンブリングやリフトなど、ダイナミックな演技に憧れることはとても良いことだと思いますが、いきなり難しい技はできません。それぞれ時間をかけて基礎をしっかりと積んでいくことが大切です。
コーチはチームや個人のスキルにあった技や練習を提供することが最も優先されることです。
チームが技の練習をするときにそれだけのパワー、柔軟性、理解力があるかの見極めはとても重要です。
また、マットの有無、ライトが明るすぎたり暗すぎたりしないか、という練習環境の見極めも大切となります。
特にチアリーディングはアメリカの多くの協会や機関ではセーフティに関してのコミッティなどもあり、しっかりと話し合いが行われルール化されています。ルールは毎年少しずつ改善され、数年に1度大きな改正があります。これは演技する選手の安全を考えて行われるもので、競技としてのチアリーディングには必ずセーフティルールがあります。選手がレベルにあった演技を安全に行える環境を作り、提供しているのです。
そしてそれを守れなかった場合には減点があります。技そのものの減点もありますが、スタンツ、ピラミッド、タンブリング等の安定感がなかった場合にもその安全性により、減点の対象となります。
チアダンスについても、タンブリングやリフト、手具であるポンポンに体重をかけてはならないなど、安全性を求められ、減点として評価がされます。
挑戦することは選手にとって良いことではあります。ただし、コーチのみなさんにはその演技に責任があることを忘れずに、『Safety First』で、安全かどうかの確認は常に行っていただきたいと思います。
練習段階でいろいろな技に挑戦することはとても良いことです。補助をつけて行ったり、初めは低い高さで確認したり、練習方法も安全に行えるものから行うことが大切です。大会や披露の場では、安全に、自信を持って演技できるものとして、チアリーディングもチアダンスも『Safety First』をしっかりと身につけていきましょう。
TOKYOスポーツチャレンジ実行委員会(TSC)
夏チアCUP運営事務局