TSC実行委員会・実行委員 / 君島典子さん
今年の夏チアは出場者の成長に伴い、『演技構成』、『グループの実行』、『テクニック(技術)』といった、それぞれのポイントで求める基準を更に明確にし、正しいスキルと安全性を高める競技ルールの設定をいたしました。
これらは、子供たちの未来のために、関わる全員が現状に留まらず、一歩前進する努力を一緒にしていきましょうという目的をもっています。
技術レベルの向上は正しい基礎スキルであると考えられます。
そして、正しさの源は心の成長にもつながっています。
私は11年間、幼稚園教諭をしながら、子供たちにチアダンスを指導してきました。
教育者の視点から子供たちの教育に必要な要素として、協調性、集中力、諦めずに最後までやりぬく力を伝えることを最初に考え、チアダンスを通じた指導を始めました。
将来、大人になったときに必要とされる、社会性や人とのコミュニケーション能力、ポジティブな思考を身に付けることで、それぞれに強い心が育つと考えています。
チアダンスは団体競技として、人の気持ちを考え、自分の気持ちも相手に伝え、どう折り合いをつけて一緒に同じ目標をもってやっていくかを学びます。
その過程では、つまずいてしまうこともありますが、個人としてもチームとしても、そこから這い上がる力を身につけることが大切です。
学ぶべき心の正しさを、周囲の仲間とともに一緒に考え、身につけて成長して欲しいと思います。
これは技術の成長も同様です。
正しい基礎スキルを知識として持っているか否かが成長のスピードに影響を及ぼします。
子供たちは大人が驚くようなスピードで物事を吸収し日々成長をしています。
指導者である我々がしっかりと正しさを表現し、更に時代の流れに添った指導をし続けることが重要になります。
力の限り頑張ってきたことが評価された時、子供たちは更に上を目指し高い目標を設定します。
自然と自分に自信も生まれ、どんなシーンでもしっかりとした考えを持った子供に育ちます。
その目標はすぐに達成できる簡単なものではなく、挑戦し、なかなか達成するのに大変なものほど、達成した時に得られるものは計り知れないのです。
そんな素敵な経験をたくさんしてもらいたいですよね。
だからこそ今大切なのは正しい基礎を身につけていくことなのです。
基礎は地味でコツコツコツコツ目に見えないけれどもやればやるだけ身についていきます。
自分の口で説明できるくらい一つの技を突き詰めて努力していくかが重要なポイントになります。
そして、その努力の過程を共有し、一緒に乗り越えてきたメンバー、指導者、保護者のみなさまも是非一緒に完成の喜びを共感してください。
これからのチア業界を背負って立つ子供たちが、正しい心と知識を身に付け、この成功体験を今度は社会に向って発揮することで、日本をより元気に活性化してくれることを期待します。
そして、その体験をすることを一緒に作り上げる場が夏チアです!
勝ち負けや点数にこだわるのではなく、子供たちの未来に向けてみなさんと同じ想いで我々も子供たちを育てていきます。
この夏チアが変革する、その主旨をご理解いただき、ご参加くださったみなさんと一緒に子供たちの成長を見守りましょう。
TOKYOスポーツチャレンジ実行委員会(TSC)
夏チアCUP運営事務局