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チアリーダー必見!「ジャンプ応用」〜トータッチジャンプ〜
2014.07.11

昨日は台風・雷が激しかったですが、
チアリーダーの皆さん、大丈夫だったでしょうか!?

先週に引き続き今週もジャンプの解説をしていきます。

いよいよお待ちかねの「トータッチジャンプ」です。
たくさんのチアリーダーからトータッチのコツを聞かれます。
チアの象徴とも言える「トータッチ」は、是非マスターしておきたいところですね!

ストレートジャンプ、タックジャンプのおさらいと確認をしっかりとしてから行いましょう。
★ストレートジャンプ★
★タックジャンプ★

それでは解説スタートです!

チア_トータッチジャンプ1

まずはトータッチジャンプの全体写真です。
今回も①〜④は行程を表しています。

ジャンプの基礎→ストレートジャンプの各ポジションをしっかり確認しながら
体幹と姿勢を保つようにしましょう。

「トー(またはトゥ)」は「足のつま先」という意味です。
ジャンプ時に足のつま先(トー)を触る(タッチ)こと由来です。

それでは、細かく説明していきます。

チア_トータッチジャンプ2

こちらは準備の写真です。
①〜②まではストレートジャンプと変わりはありません。
「ポジション」「軌道」を思い出し、スムーズに行えるようにして下さい。
次からがトータッチジャンプの技術に必要な説明です。

チア_トータッチジャンプ3

準備から最高点の写真です。
基本的には「ストレートジャンプ」と同様ですが、
最高点でのポイントをしっかり確認していきましょう。

《腕の軌道》
②/ストレート軌道でTモーションへ(緑色②)
力みすぎずに、素早くTモーションへ移動させます。

and/Tモーション(ピンク③)
ジャンプする瞬間の姿勢です。
二の腕から脇の下にかけて「引っ掛ける」感覚で力を入れます。
この時、肩が上がらないように注意しましょう。

③/Tモーションでキープ
滞空時間を長くしたいので、空中では力を入れ続けます。
特に「上腕部」「大胸筋」「広背筋」を意識してください。
《足の使い方》
②/地面を蹴り始める
腕が膝の横を通過するのを起点に「太もも」に力を入れる。
途中で力が抜けないように、膝の曲げ過ぎには注意です。

and/膝を伸ばし切る〜膝を伸ばしたままつま先を手まで引き上げる
Tモーションをとった直後に膝が伸びきるようにタイミングを計ってください。
膝が伸び切ったら開脚の姿勢へ足を運びます。
「腹筋」の瞬発力と「股関節」から引き寄せる強さが必要です。
この時に上半身への負荷も大きく掛かる事になります。
気を抜くと前傾姿勢になってしまい、トータッチとしての点数が落ちてしまいます。
上半身を保つには「背筋」と「引き上げる」体の使い方が大切です。


③/つま先をTモーションまで引き上げる〜足のつま先が手の指先に触れたポジションでキープ
トータッチジャンプの最高点になります。
地面をつま先で蹴りきった後に、
股関節から足を引き上げ開脚姿勢で「つま先をフィストまで」移動させます。
足を上げていく際に「腹筋」の中心から、外側へ向かって筋肉の使用部位が移動していきます。
「腹斜筋」も鍛えておくと良いでしょう。
膝が、曲がらないように注意して下さいね。

《ポイント》
•足を上げる際に「膝」からではなく、「股関節」から足を引き上げる。
•タックジャンプ同様「腸腰筋」をしっかり使い、根元から足を降っていく事。
補足です。
良くアドバイスで聞かれる「最高点に達してから足を開き始める」と言う伝え方があります。
実際に最高点に達してから開脚への軌道を始める事は不可能ですが、
このアドバイスにはとても有効な「意識」するポイントが2つあります。

1つは「足を蹴り切ってから、開脚への軌道がスタート出来る」と言う事です。
空中での開脚は「高さ」が必要です。
しかし「開脚」の意識が強くなる事で、ジャンプ本来の「蹴り切る」技術が薄れてしまいがちです。
〜正確にジャンプをしてから、開脚へ!〜
これが大切です。

2つ目は「滞空時間を長くしたい」と言う事です。
滞空時間を長くするコツとして「脇を引っ掛ける」「体幹をキープする」事を伝えてきましたが、
この二つを意識するだけで、見た目には滞空時間が長くなった様な印象を与える事が出来ます。
「最高点に達してから足を開き始める」と言う言葉を意識してトータッチを行うと、
確かに体を締めなければ!と言う意識になります。
一方「足を早く開いて!」と意識すると、体幹よりも下半身に意識が行ってしまうので、
上半身が緩む事が出て来てしまうのだと思います。

トータッチの上手さは、この②〜③の技術で評価される事が多いので頑張って下さい!

チア_トータッチジャンプ4

上の写真は良く見られる最高点での悪い例です。

①頭が下を向き背中が丸まってしまっています。
→体の全面ばかりの筋肉が働いてしまい「背筋」を使用しないと、この様になります。
「開脚ジャンプ」と言う種類になり、決して駄目なテクニックではありませんが、
チアでは評価されにくいポジションです。

②お尻が突き出し体幹が崩れてしまっています。
→これは絶対に避けたいポジションです。
「くの字」になる事で、上下プラス前後の軌道が加わり、着地時の負担が大きくなります。
怪我をし易いポジションと言えるでしょう。
「筋力不足」「ジャンプ基礎力不足」から起こります。

トータッチは怪我をし易い要素が含まれます。
とにかくストレートジャンプのクオリティを高くし、
必要な部位の筋トレを継続して行う事がスキルアップに繋がります。

チア_トータッチジャンプ5

最高点から着地までの写真です。

《腕の軌道》
③/腕をTモーションでキープ
ストレートジャンプと意識することは同じです。
「広背筋」「上腕部」「大胸筋」に力を入れましょう。
ポイントは出来る限りキープです!

and/ストレート軌道で体側へ
着地(つま先が地面に付いた瞬間)を起点に「上腕部」を使い、腕を下ろしてきます。

④手の平が膝の位置へ
「脇のひっかけ」を残す事が、足への負担の軽減、怪我の防止となります。

《足の使い方》
③/つま先をタッチした状態をキープする
全身の筋肉をビシッと締めると、空中で止まっている様なジャンプに繋がります。
上下左右に体を引っぱりながら張っていくイメージが大切です。

and/着地スタート(黄色①②)
最初に空中にいる間に「足を閉じます」
足を閉じる時に働かせて欲しい筋肉は「内転筋」です。
膝が曲がると点数が落ちてしまう・着地に負荷が掛かるので、
つま先で大きな円を描く意識をすると良くなります。
空中で足を閉じ切ったら、ストレートジャンプ同様に
「つま先〜足首〜膝」の順で、衝撃を受け止めていきます。

怪我の原因として多く見られるのが、膝を閉じきれずに着地してしまうパターンです。
膝の内側・足首・腰に大きな衝撃を与えてしまいます。
初心者へのオススメは、「開脚させる事よりもヘイ客させる方を優先して練習する」です。
着地を優先させたトレーニングを重ねる事で、怪我の確率をグッと減らせます。

④/全身で衝撃を吸収する。
こちらもストレートジャンプ同様に「全身」の筋力を働かせます。
「脇のひっかけ」「ふくらはぎ・ハムストリング・太もも」「体幹部」を意識して着地して下さい。

以上が「トータッチジャンプ」の行程です。

今回はもっと難しいトータッチの最高点へ上げるための
股関節=「腸腰筋」のトレーニング方法もご紹介いたします。

チア_トータッチジャンプ6
写真は、トータッチの最高点へ上げるための股関節=「腸腰筋」のトレーニング方法です。

①〜②は行程を表しています。

①開脚の状態で座り、背筋を伸ばし体幹をキープします。
腕はTモーションでキープしましょう。

②体幹を保ち、腕のTモーションをキープした状態でつま先を手まで引き上げます。

この際に、背中が曲がってしまったり、手の方から足を触りにいかないように注意して
股関節からしっかり足を上げていくように意識しましょう。

かなり難しいトレーニングですが、
このトレーニングは、
キック系のテクニックにも効果的なトレーニングなので是非挑戦してみましょう!

安全且つ激しいトレーニングで、トータッチへをマスターして下さいね。

次回は「フロントハードル」の説明です。